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第1660回 通常例会


本日のプログラム : 委員会卓話 青少年奉仕委員長

○会長挨拶

 先週のガバナー公式訪問について、福田ガバナーのお話については、例会報、クラブホームページに掲載しておりますが、会長・幹事懇談会の席でいただいた話を紹介します。  まず、市内のロータリークラブは、北RCと当クラブを除いて、すべて中央区が例会場所となっています。その意味で、地域に根ざしたロータリークラブという位置付けが大変貴重なものではないかということで、そういった地域性を活かしたクラブになればということです。また、新札幌の再開発計画がある中で、地域が活性化され会員増強に繋がるのではないかというお話がありました。

○委員会報告 ・ロータリー財団委員会 瀬川 俊男 委員長  11月27日(水)例会において、地区のロータリー財団委員長 熊澤 隆樹 パストガバナーをお招きして卓話をしていただくこととなっておりますので、多数の出席をお願いします。

○卓話 青少年奉仕委員会 大石 真貴 委員長

 本日は新札幌ロータリークラブ青少年委員会に依頼を受けました『石狩支部高等学校定時制通信制生徒 生活体験発表大会』の審査員としての活動報告をさせて頂きます。  9月12日に本年度の当番高校の札幌工業高等学校を訪問致しました。『生活体験発表大会』は昭和32年から続く伝統ある大会だそうです。それぞれの「学校生活を中心とした体験」をテーマにするということです。  通された控え室には、他校の教頭先生、教育庁などから数名、札幌幌南ロータリークラブ、札幌東ロータリークラブから各一名、私を含む計7名の審査員が待機致しました。お弁当も配られ、名刺交換や雑談も弾みました。審査方法の説明もありました。その後体育館へ移動し、壇上に全員で上がり審査員も自己紹介をさせて頂きました。ご挨拶した後、審査員はステージがよく見える位置へと降りて着席します。  いよいよ生活体験発表が開始されました。定時制なので年齢層も幅広いと聞いておりましたが、今回は一名欠席して、17歳前後の生徒さん4名でした。入賞した3名のスピーチを紹介させて頂きます。  一人目は札幌工業高校3年生A君。『小さなチャレンジが出来る幸せ』というタイトルです。小学校からイジメに遭い「臭い!」と言われ中学に上ってからもさらにイジメがひどくなり本人は気が弱いので我慢するしかないと休みがちになったそうです。担任から進められるままに札幌工業高校定時制に入学。ところが環境が変わると先生達の悪事を許さない指導にイジメも少なく、先生達の熱い激励にささえられて、新たなチャレンジをする勇気を養い、バイト、趣味、生徒会への進出など以前では考えられないほど頑張れたということです。やはり校風や良い環境がA君を積極的にさせたのだなと、いかに周りのサポートが大切なのかを教えてくれた素晴らしい内容でした。そしてA君の友達や先生達の励ましの言葉に感謝するスピーチは高校生らしく大変好感を持てました。  発表の制限時間は7分で、オーバーすると減点の対象になるようです。入賞すると全道大会に進むので制限時間は重要な要素だと知りました。ここで初めての審査に入りましたが発表終了後すぐに審査用紙の回収に来るので少々焦ってしまいました。審査個人票に10項目をそれぞれ10点満点で採点し合計点を計算するので、発表を聞きながら採点記入しなくてはならないのです。果たして自分の採点がいいのどうかわからないまますぐに次へと進みました。  二人目のB君は有朋高校4年生。タイトルは『もらった言葉から出会えた道』です。「みなさん、ADHDという発達障害を知っていますか?」という問いかけから始まったスピーチ。注意欠陥多動性障害の略であり、忘れ物などのうっかりミスや後先考えずに衝動的に行動してしまうという発達障害ですと、B君は説明してくれました。駄目だとわかっていても頻繁に喧嘩したり、問題を起こしたり。でも数学が得意で通級指導教室で良い成績も取りましたが結局は、ADHDが原因で2年間も貴重な中学校生活を、ただ起きてご飯食べて寝るだけの生活に陥ってしまい無駄に過ごしてしまったそうです。そんなB君を見かねた小学校からの友達から、「何でも完璧に出来ればいい訳じゃない、今までもよく頑張っていたのだから、少しずつ出来る事を増やしていけばいいよ」と言われた事がきっかけで劣等感が徐々に無くなっていき勉強する気がでてきたそうです。その後得意な数学を生かし簿記を進められ中学3年で簿記検定2級に合格、有朋高校に進学、商業科の先生たちの激励に支えられ現在は大学進学を目指し税理士資格を取得するのが目標だと熱く語られたスピーチは感動しました。  長い治療もしている中で並々ならぬ努力の日々だと思います。自らの障害と辛い経験を公の場で発表してくれた勇気と力強さ、真摯な想いに心打たれました。B君の時は聞きながら評価をして点数を書き込んでいくという方法も上手くいきました。採点の項目にある真実味に溢れているか、高校生としての識見が認められるか、動作に好感が持て落ち着いているかなどを採点してゆく中で全体的に良いので高得点を付けさせていただきました。  3人目のC子さんは千歳高校3年生。タイトルは「僕」。C子さんは待機中パンツスタイルで脚を大きく開いて座っていたのと、髪型も男子のようでしたのでてっきり男子生徒と思っていましたが呼ばれた名前は女子、声も明らかに女の子でした。C子さんは小学校に上がる際にお母さんとランドセルを買いに行った時に黒のランドセルを選んだそうです。お母さんが「黒は男の子が選ぶ色で女の子の選ぶ色では無いでしょ!黒なんて!」と激しい言い合いになり「男の子だよ、僕」と C子さん。「違う!あなたは可愛い女の子なの私の可愛い娘なの。」とお母さん。「C子、嘘はつかずに正直に答えなさい。あなたは。男の子なの?女の子なの?」。迷いもせず「男の子だよ、僕」とC子さん。生まれた時からC子さんは男として生きていたそうです。遊びはサッカー、自分を僕と呼び初恋も女の子だったそうですが、幼少期は誰にも疑れることもなく過ごして来たそうです。ご自身も自然に男の子として生きていたのでは無いでしょうか。ところが、この日初めてランドセルのことでお互いが現実を知ることになったそうです。お母さんの涙に負けて仕方なく水色のランドセルにしたそうです。その後中学でもイジメに遭いながらも頑張り、高校へと進んだが学校から許可が降りないため学ランは諦めたそうです。千歳高校に入りクラスメートから、「ね? C子って男なの?」と突然聞かれて隠していたので焦ったけど咄嗟に「あ….うん….そう」と答えてしまい「やっぱり??なんかそんな感じだよねC子って。でも自分らしくいればいいんじゃない?幸せでしょ?その方が」と真っ直ぐな心で言われたことからC子さんは自分の中で何かが変化していったそうです。自分からカミングアウトすることもなく、そうクラスメートから言われたことで、その後は学校で隠し偽っていたことをやめて、自分のことを「僕」と呼び好きな服装をして自分らしく過ごすようにして毎日楽しくなって来たということです。  C子さんが最後に締めくくった言葉が印象的でした。C子さんのスピーチそのままでご紹介します。「僕は今のクラスで嘘偽りの無い僕でいたいと思い、今回この文を書きました。もしかしたら本当の僕を受け入れられない人も居るかもしれない。それでも僕は、今ここに居る一人でも多くの人に性同一性障害がどういうものでその苦しみはどういう所なのか、そして何より僕自身の事を軽くでも聞いてくれた事に、とても感謝しています。皆さんは、ありのままの僕を受け入れてくださいますか。」という問いかけで終わり、一同しんとしてしまいました。でも本当に感慨深いものがありました。C子さんはプロの役者のような語り口調で話す抑揚も表現力も郡を抜いていました。しかし結果は発表時間が2分25秒のオーバーもあり3位となりましたが、今後はまた弁論大会などで活躍してゆくように思えます。  発表後にまた審査員と学校関係者が集まり協議して順位を確定していきました。ほぼ全員の審査結果が一致して、1位にADHDを抱えながらも次々と目標達成したB君、2位にイジメにも屈せず生徒会まで進出して自分自身を生きているA君、3位に「僕」のC子さんとなりましたが甲乙付け難い内容の濃さと弁論のレベルの高さでした。  ご紹介した3人は全道大会に出場が決まりました。その後の活躍を拝見してみたいと思うほどです。  生徒さんの発表から解ったことはそれぞれが一様に、友人や先生の言葉、励ましにより勇気を得て、困難に立ち向かい克服して行ったということです。暖かい言葉がけや励ましが最も大切で人間にとって必要なのだと改めて考え人材教育の場面で活かしていけると思いました。言葉の重要さを自分自身も公私に渡り見直す機会となりました。彼らから貰った情熱と素直な心に感謝しています。  新札幌ロータリークラブから、生徒さん全員に図書券を進呈させて頂きました。お渡しした時は緊張もやわらぎ17歳らしい爽やかな笑顔でした。握手して頂き「大変感動しました、有り難うございました」と一人一人にお伝えしたら皆さんにっこり笑顔が可愛らしかったです。私の拙いご説明では表現しきれない心に残る感動的な大会でした。御礼状も頂戴致しました。  このような機会に恵まれたのも、ロータリークラブに所属させて頂いているからこそであり、責任ある任務を授けて頂き大変感謝しております。審査というより、自分自身の勉強になった大会でした。もうなかなか機会は回ってこないと思いますが、また生徒さん達の発表を聞いてみたいと思います。

○幹事報告 ・例会終了後、指名委員会を開催します。

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