第1684回(R2.10.7) 通常例会
令和2年10月7日(水) 第1684回 通常例会
本日のプログラム : 卓話 弁護士 山田 廣 様
〇会長挨拶
前回例会のガバナー公式訪問に対し、福井敬悟ガバナーより礼状が届いていますのでお知らせします。
札幌西ロータリークラブ創立60周年記念式典・祝賀会は、出席を予定していましたが中止となりました。
昨日6日に、札幌リージェントゴルフ俱楽部において親睦ゴルフコンペを開催し、川﨑 貴憲 会員が優勝しましました。
本日のゲストを紹介します。
・RI第2510地区 第5グループ 山田 廣 ガバナー補佐
・米山奨学生 ダハール・ディパンジャナさん
本日、卓話をお願いしています 山田 廣 ガバナー補佐は、弁護士として、また犯罪被害者支援弁護士ネットワークの共同代表の1人でもあり、「死刑賛成弁護士(文春新書)」を上梓されています。
〇委員会報告
・親睦活動委員会 川﨑 貴憲 委員長
10月24日(土)親睦カート体験の参加締切を14日まで延長いたします。
また、10月28日(水)はホテルエミシア札幌にて夜間例会となっています。ぜひ、ご参加ください。
〇卓話 「犯罪被害者はどうして救われないのか」
・弁護士 山田 廣 氏(犯罪被害者 支援弁護士)
RI第2510地区 第5グループ ガバナー補佐
私の経歴を簡単に申しますと、検事から弁護士に転職しており、現在は日弁連の犯罪被害者支援委員会、道弁連の委員会委員長、北海道の道条例基本計画を練る懇談会の座長、札幌市犯罪被害者条例を作る市民会議座長、犯罪被害者支援弁護士フォーラム共同代表をしています。
それでは本題に入ります。
平成2年12月19日の雪の降る夜、西区に住む女性(当時24歳)が自宅前から突然姿を消しました。翌朝、母親(当時54歳)は自宅玄関前の雪の中から娘の帽子を見つけ、西署に捜索願を出します。2日後、近くの住宅の軒下で雪に埋もれた娘さんの惨殺死体が発見されます。すべてが狂い始めました。家族は家に引きこもり、会話は途絶えました。亡くなったという現実感がなく、涙が出ません。2年後にやっと娘の部屋に足を踏み入れる決心がつきます。遺品を整理して娘と対話ができ、初めて安らかな涙が自然と流れました。
遺族は、悲しみの中で現実感を失い、亡くなった事実を受け入れることが出来ません。少しずつ現実感を取り戻しますが、時間がかかります。それまでは、そっとしておいて欲しい。しかし、遺族の気持ちを無視して、亡くなった家族の実名が突然公表されます。
2017年の座間9人連続殺人事件。遺族は全員、実名の公表に反対し、要望書を警察に提出しました。しかし、警察は全員の実名を公表。ネットでは、亡くなった家族と遺族に対する誹謗中傷が氾濫しました。遺族は更に打ちのめされます。実名の公表によって、遺族は自分の心の中に他人が土足で上がり込んできたと感じるのです。36人が死亡した昨年の京都アニメーション事件では、1ヶ月間のうちに警察は全員の実名を公表しました。遺族の6割は公表に反対しました。
遺族が公表を拒む理由は、マスコミの過熱取材が嫌とか、世間の興味本位の目で普通の生活ができないというだけではありません。大きな理由は、亡くなったかけがえのない家族との安らかな対話が出来なくなるからです。
2004年に成立した犯罪被害者等基本法では、被害者は個人尊厳が重んじられ、その尊厳にふさわしい処遇が保障される権利があると明記されました。被害者の人格権を保障するものです。遺族の意に反する実名公表は、亡くなった家族に対する敬慕の情に水をさし、遺族それぞれの心の整理のプロセスを妨害するものであって、被害者の尊厳を踏みにじるものです。
遺族は命が一番大事と思うから、理不尽にも命を奪った犯人には命をもって償って欲しいと考えます。国民の85%が死刑に賛成しています。死刑は社会正義の実現です。
■ショートスピーチ
・米山奨学生 ダハール・ディパンジャナさん
皆さんこんにちは。
日本語がなかなかうまくなりませんが頑張っています。よろしくお願いいたします。いつもありがとうございます。
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